Zoom リアルとオンラインのハイブリッド会議を開催する

コロナ禍ではZoomで、リアルな講演会とオンライン会議をハイブリッドで開催する機会が増えてきました。

主催者としての具体的なやり方と留意点を説明します。

Zoom会議開催や各種セミナーへの出席を200回ほど経験した私が、これまでの実例を交えて初心者にも分かり易く解説します。

一般のZoom会議に比較しての難しさは、ハイブリッドなシステム構成を理解することと、普段使っていないリアルな講演会場での利用に対し事前確認が必要なことでしょう。

 

ある程度Zoom会議に精通したホスト役がリアルな会場の参加者と、オンライン参加者の両方に目線を合わせて会議運営することが必要です。

通常のオンラインミーティングに比較して、リアル会場とオンライン参加者がコミュニケーションをとることは想像以上に難しい面があります。

 

経験した人も多いと思いますが、特に音声のトラブルが多く発生し、円滑なコミュニケーションを妨げられたことも多いと思います。

またトラブルが起こった場合に冷静に対処できることも必要な要件ですが、最低限のポイントを押さえていれば、楽しく開催することができる方法ですので是非とも理解し実行してみてください。

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ハイブリッド会議の種類

ハイブリッドの会議と言ってもいろいろな方法がありますが、大きくは次の二つに分けられます。

夫々の状況や目的に応じ、最適な配信の方法を選択してください。

リアルタイム配信

・リアルな会場からオンライン参加者へ、一方通行型のライブ配信

・リアルな会場とオンライン参加者の間での、双方向型のウェブ会議

録画配信

・セミナー動画を録画したものを配信する方式です。

リアルな会場で開催されるセミナー内容を録画撮影し、YouTubeのようなオンデマンドで配信するようなイメージです。

配信側にしてみれば一番楽な方法で、ここでの説明は省略します。

一方通行型のライブ配信 Zoomウェビナー

ウェブ(Web)上でセミナー(Seminar)を行うことの造語で、でウェビナー(Webinar)と呼ばれています。

 

 

ここでは上の概念図により、Zoomウェビナーの特徴を説明します。

 

一方通行型ウェビナーの特徴

・基本的に参加者のプライバシーが守られるように設計されています。

・オンライン参加者のビデオ画像や音声(ホストが指名した場合以外)は、配信されません。

・リアル会場の参加者や、オンライン参加者リストも表示されません。

・オンライン参加者は「チャット」「Q&A」等の機能は利用できますが、(原則として)音声でのコミュニケーションは利用出来ません。

・Zoomウェビナーを開催する主催者は、事前にウェビナー登録(有料)が必要です。

主催者/配信者側のメリット

 

・主催者は、オンライン参加者からの発言を気にしなくてよいので、進行は非常に楽です。

・配信者側からのトラブルも少なく、リアル会場とオンライン参加者のコミュニケーションの必要がなければこの方法が最も簡単で確実です。

双方向型のライブ配信 Zoomミーティング

ここでは最も難しい双方向型のウェブ会議についてのポイントを具体的な例を交えて説明します。

Zoomミーティング機能を使ってのセミナーで、リアル会場とオンラインでの参加者が双方向に繋がることができるライブ配信です。

これは先ほどの一方通行型のライブ配信と比較して、双方向でコミュニケーションが取れるというメリットは絶大なものがあります。

つまり、リアル会場での司会者・講演者・参加者とオンライン参加者が、それぞれにリアルタイムで映像をみながら会話や質疑応答ができ、全員が一つの会場にいるような感覚でミーティングができることが最大の特徴です。

但し、システムの構成がやや複雑になりトラブルも発生しやすくなりますので注意が必要です。

双方向型ミーティングの特徴

・オンライン参加者からの発言や質問も可能で、リアル会場の講演者との双方のコミュニケーションが可能です。

・講演者はリアル会場の参加者に加え、オンライン参加者の反応もわかります。

・講演者が都合でリアル会場に来られなくても、リモートでの登壇も可能です。

・Zoomの基本機能は通常のミーティングと同じで、リアル会場とオンラインのハイブリッドミーティングを実現できます。

・司会者/ホストはリアルとオンライン双方の参加者に気を配りながら進める必要があり、ある程度Zoomに精通した人が望まれます。

 

双方向型ミーティングで注意をすべきこと

双方向型ミーティングでは映像の不具合はあまりなく、90%以上がエコーやハウリングによる音声のトラブルです。

・ホストはオンラインとリアルの両方の映像、音声、チャット内容等を常に気に留め、円滑なミーティングの進行と適切なトラブルへの対応を行うことが必要です。

そのためにも「共同ホスト」を設定しての進行をお勧めします。

 

・リアル参加者が会場に持ち込んだPCやスマホ等の端末で、必要以外のZoomでのオンライン参加は行わないでください。エコーやハウリングの原因となります。

・端末を「ミュート」にしても、ハウリングは解消できません。

やむを得ず端末を持ち込む場合、必ず「スピーカーオフ」または「コンピューターオーディオから退出」(スマホなら「オーディオの切断」)に設定してください。

・エコー発生で音声が二重に聞こえる場合、マイクミュートにするか、イヤホンやヘッドセットを使用してください。

・オンライン参加者は、自分が発言するとき以外は必ずマイクミュートにしておいてください。

オンライン参加者のスピーカーから、バックノイズ(周りの人の会話やテレビの音等)の発生で、ミーティング全体にその音声が伝わり不快な影響を与えてしまいます。

場合によってはホストから強制ミュートにすることも必要です。

ハイブリッド双方向型ミーティングの実施例

下の図は中規模のリアル会場での実施例です。

この図のような構成で、リアル会場の講演者参加者とオンライン参加者がリアルタイムでの映像と音声でのコミュニケーションをストレスなしに実現できました。

 

ハイブリッド双方向型 中規模会場での実施例

双方向型ミーティングのポイント

以下のことをエコーやハウリングなしのリアルタイムでオンライン配信することは、簡単そうですが現実は結構むつかしいことです。

この実施例では、以下のポイントをすべて実現できました。

特に音声の配信に関してのポイントは、オーディオインターフェースを用いてリアルとオンラインを結びつけることが成功の秘訣です。

 

・リアル会場の講演者の音声とプレゼン資料を含む映像は、会場スピーカーとスクリーンに投影され、同時にオンライン参加者のPCにも音声と映像が配信されます。

・講演会の雰囲気を強調するため、講演中Zoomホストは「スポットライトビデオ」を講演者に設定すれば、より臨場感のある配信ができます。

・オンライン参加者からの質問等の音声と映像が、リアル会場でも同時に配信され会場でスクリーン投影されます。

・リアル会場で、質問するリアル参加者の映像を撮影する場合、スマホのカメラ機能またはマイク機能を利用して配信するのも一つの方法です。もちろんこれもオンライン配信されます。

 

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各機器それぞれの目的と機能説明

1.講演者パソコン

 ・アカウント保有者がZoomにログインし、Zoomオーディオの設定を以下にします。

  マイク; ライン ・・・オーディオインターフェースの機種名で設定

 スピーカー; ヘッドホン ・・・スピーカー②への出力用

2.ホストパソコン

 ・今回は、会場とは別の部屋で使用。

  ここでのホストは事務方役で、司会者はリアル会場で「マイク②」を使用。

3.マイク①

 講演者はマイク①を使用し、自分の音声をリアル会場の「スピーカー①」で流し、さらに「オーディオインターフェース」から「USB」経由で「講演者PC」を通しオンライン参加者へ配信します。

4.マイク②

 リアル会場の司会者と参加者の音声を、「マイク①」と同様に会場とオンライン参加者へ同時配信します。

5.スピーカー①

 リアル会場での司会者、講演者、参加者の音声を会場に流します。

 今回使用したスピーカーアンプは、内部スピーカーおよび外部出力端子付きで、マイク①およびマイク②の両方が使用できます。

 このアンプの外部出力端子から「オーディオインターフェース」のマイク入力部へ接続し、「講演者PC」からオンライン参加者へ同時に音声配信します。

 外部出力端子がないスピーカーアンプの場合、マイクを「オーディオインターフェース」のマイク入力部に接続し、モニター出力を「スピーカー①」に接続すればリアルとオンラインに同時配信できます。

6.スピーカー②

 オンライン参加者からの音声をリアル会場へ流すためのスピーカーです。

ここではPCのヘッドホン出力端子にPCスピーカー接続で使用しました。

ご参考までに、Zoomの機能上「講演者PC」から講演者の音声は出力されないことを理解しておいてください。

7.オーディオインターフェース

 ハイブリッド双方向型ミーティングで、エコーやハウリングを起させないための最大の方法です。

 リアル会場での「マイク①,②」の音声出力をこの「オーディオインターフェース」をとおして「講演者PC」にUSB接続し、オンライン参加者へ配信します。

 色々なメーカーから出ていますが、ここではYAMAHAのオーディオインターフェース「AG03」を使用しました。

オーディオインターフェースとは?

 

 

 

8.Zoomモニター(オーディオ切断で使用)

 講演者がオンライン参加者の人の様子や表情を見るために使用します。

絶対必要な機器ではありませんが、ここではビデオ停止でZoomにログインしたノートPCで、オンライン参加者をモニターしています。

9.カメラ(iPad)(オーディオ切断で使用)

 リアル会場全体を撮影してZoom配信するための機器です。

 ここでは手軽に使えるiPadでの映像を使用しています。

10.プロジェクター

 「講演者PC」から「HDMI」でプレゼン用の「プロジェクター」へ接続します。

 

「講演者PC」で画面共有したプレゼン資料や、ホストが講演者に「スポットライト」をあてれば、同時に講演者の表情もスクリーン投影され、オンライン参加者も同様な画面を視聴できます。

11.スマホ

 これはリアル参加者の質問等、個別の人を簡単に撮影するときに使用します。

EpocCam等のアプリを使えば、Zoomのカメラとしての使用もできます。

 

 

まとめ

 

リアルとオンラインの両者を交えて開催するハイブリッドの会議を、Zoomの主催者として開催する場合のテクニックとノウハウを説明してきました。

エコーやハウリングのトラブル回避に向け、リアル会場での講演者や参加者、あるいはオンラインでの参加者に、スピーカーオフやマイクミュート等を切り替えれば、ある程度の機能は達成できます。

しかし、それでは円滑なミーティングは出来ず、主催者や参加者の両方に大きなストレスが生じます。

今回紹介した「実施例」では、中規模会場での「ハイブリッド双方向型ミーティング」を実現しています。

大規模会場の場合、会場側でマイクやスピーカー、ミキサー等が設置されていることがあります。

それらに対しては事前に会場の状況を確認しておくことが必要です。

ここでの実施例を参考に、ハードウェアとしての基本システム構成と、ソフトウェアとしてのZoomの各種機能を理解して取り組めば、それぞれの場面に見合った適切な構成ができるでしょう。

 

 

 









 

 

 

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